海からの声を伝える?々
海からの声を伝える?々
略歴
井関 俊夫(いせき としお)
1984年3月 | 九州大学工学部造船学科卒業 |
1989年3月 | 九州大学腾博会官网9885博士後期課程単位取得退学 |
1989年4月 | 東京商船大学商船学部講師 |
1989年5月 | 工学博士(九州大学) |
1990年4月 | 東京商船大学商船学部助教授 |
1991年5月 | 文部省内地研究員(東京大学工学部船舶海洋工学科) |
1995年3月 | 文部省在外研究員(連合王国グラスゴー大学) |
2003年10月 | 東京海洋大学海洋工学部助教授(大学統合) |
2006年4月 | 東京海洋大学海洋工学部教授 |
2016年4月 | 東京海洋大学海洋科学技術研究科長 |
2020年4月 | 東京海洋大学海洋工学部長、附属図書館長 |
2021年4月 | 東京海洋大学長 |
- Q 学生時代は、どのような研究をしていたのですか。
↓
- 数値流体力学の計算プログラムを開発していました。対象は液化天然ガス(LNG)船の球形タンク内の流体で、波浪中の船体動揺によってどのような挙動を示すかを解析していました。
皆さんも球形タンクが複数搭載されている大きな船を見たことがあると思います。LNGはマイナス162度といった極低温で液化して運ぶ必要があります。そのためタンク内には断熱材が入れてあって、温度が上がらないようにしているのですが、運搬中にタンクが揺れるとLNGがタンク壁面にぶつかり、大きな衝撃によって断熱材が壊れてしまう危険性があります。
そこで、どの様な海象条件でどの程度LNGがタンク内で暴れるかという解析を行っていました。当時は、解析に必要な汎用流体解析ソフトウェアは市販されていませんでしたので、研究室に伝わるプログラムを徹底的に解読し、論文やテキストを読み漁って、自分の研究テーマに合わせたプログラムを完成させました。私の学生時代の大型計算機は現在と比べると非常に性能が低く、いかに効率の良いプログラムを書けるかが勝負でした。今から考えると、当時の私は、計算機にばかり向かい合い、実際の現象をあまり見ていませんでした。もし、目の前に学生時代の私が居るなら、基本的な研究姿勢について厳しく説教するでしょうね。
汐路丸実習での夕食準備(左奥が井関学長)
井関学長の研究風景。実船計測データや模型実験データによって研究を行っている。 - Q 何がきっかけで、その研